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help RSS 8月雇用統計の詳細/QE3実施は不可避

<<   作成日時 : 2011/09/03 19:21   >>

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みなさん、こんばんは!
為替千里眼、今週も1週間お疲れ様でした。今週の総仕上げとなった昨晩の雇用統計に関しましては、ご周知のとおり惨敗気味な数値ではありましたが、既に米労働市場の悪化は織込み済みなのか、はたまた来週にオバマ大統領より公表予定である雇用対策への期待感からか、為替市場の反応はイマイチで、株式市場や債券市場の反応の方が大きく出たような感じです。NYダウは-250ドル超、債券利回りは総じて下落し、10年利回りは-15bpsの1.996%程度まで下落しておりますが、ドル円は76円Midを割らずに76円Highで引け、ユーロドルも1.42Low、ケーブルも1.62Low、唯一株式動向に敏感なオージーなどの高ベータが大きく下落いたしましたが、今週は一本調子に堅調推移だっただけに解消的な側面もあったのかもしれません。

いずれにしても、来週公表予定である新たな雇用促進対策に軸足を移すことになりますが、米労働市場の回復が依然として鈍いことには明らかで、米国経済は政策面での支援、さらには金融政策面での追加緩和を必要としていると考えられますので、来週8日のオバマ大統領の演説と9月20〜21日のFOMCが焦点となるのは言うまでもありません。ただ、一向に下がらない失業率に対し、Fedはこれ以上追加緩和をしても失業率低下の直接的な処方箋にはならないと認識しているため、幾つかの追加的な政策ツールは持っているにせよ、果たしてそれが奏功するかどうかは、メンバーみな半信半疑になっているものと思われます。

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さて、昨晩の雇用統計について詳しく見て行きたいと思います。

まず、NFPはご周知のとおり予想+7.0万人に対して結果±0.0、失業率は+9.1%で予想値どおりの結果となりました。NFPの結果に関しては、数値だけ見れば非常にネガティブインパクトの強い結果ではありますが、この背景には米通信大手のストによる一時的な押し下げという特殊要因もあったようで、一つは市場予想の数値が高すぎたこと、そしてこの特殊要因による部分が一段と市場のセンチメントを悪化させてしまったところではあります。これまでの更新記事でも取り上げてきたように、製造業インデックスほか、雇用指数が軒並み鈍化傾向にあったことを踏まえ、個人的にも今回のNFPは悪化予想ではありましたし、タイミング的にオバマ大統領が週明けに新たな雇用対策を発表するともなれば、必然的に悪化予想を織り込むのが自然で、為替市場の反応はある意味、こうした部分を早々に織り込んでいたのかもしれません。

今回の雇用統計では、過去2ヵ月分も5.8万人下方修正され、ヘッドラインの数値以上に低調な結果であったと判断すべきかもしれませんが、一方の失業率は+9.1%でフラットではあったものの、家計調査ベースでの就業者数は前月比+33.1万人と3ヵ月振りに増加し、労働参加率も7月の63.9%から64.0%へ上昇しておりましたので、必ずしも総じて悪結果だったということでもないと思います。ただし、失業率等は単月で判断できるものではないので、次月以降、再び失業率が上昇傾向に向かう(毎週木曜日のIJCに注目しましょう)ようだと基調的な改善傾向には至りませんので、米政府およびFedがこの高水準に留まる失業率をいかに改善させてくるか、今後の政策的な動きには一段と注目が集まるものと思われます。

■各セクターごとの内訳

鉱業が+0.5万人と前月の+0.9万人から若干減少、建設業が前月の+0.7万人から-0.5万人、問題の建設業はやはり前月の+3.6万人から大幅ダウンの-0.3万人という状況でした。サービスセクターに移りますと、卸売が+0.2万人と前月フラット、小売が前月の+2.6万人から-0.8万人と反動減、運輸は前月の-0.1万人から-0.2万人、今回特に大きな下落となった情報については、前月の-0.3万人から-4.8万人と先述いたしました米通信大手ベライゾン・コミュニケーションズの社員によるストライキが大きく影響したものと思われます。

続きまして金融が-0.7万人から+0.3万人、専門業は前月フラットで+2.8万人、教育医療は+3.4万人と前月の+4.6万人からは減少しておりますが、引続き堅調なセクターのようです。娯楽宿泊は+0.2万人と前月の+1.2万人から減少、労働市場の先行性を占う人材派遣は今月も低調で、前月の+0.1万人から+0.5万人程度の伸びに留まっております。前月に大きく増加したセクターは、今月は軒並み大きく鈍化しており、来月はまた反動増が期待できるところではありますが、基調的に雇用の拡大が続いている業種が少なくなっている点は明らかであり、来月以降も総合で10.0万人以上の雇用拡大は、相当に期待薄というところかと思われます。

■平均労働時間と平均時給

平均労働時間は6〜7月の34.3時間から34.2時間に減少、平均時給も前月比-0.1%と低下いたしました。民間雇用者数と平均労働時間を掛け合わせることで総労働時間が計算され、それに平均時給を掛け合わせることで総労働所得がはじき出されますが、労働所得は前月比で-0.3%に減少。これが何を意味するかは言うまでもなく個人消費の低迷に繋がる訳で、今後も労働所得の伸び悩みが続けば、7-9月期の個人消費支出はもちろん、GDPも更なる下方バイアスが強まるということになります

■失業率

失業率の内訳は、小数点以下3桁表示で9.093%と前月の9.092%から殆ど変わりはありませんでした。IJCベースでは、毎週40.0万件前後で推移しているなかでは、失業率も大きな増減は見られないという状況でありますが、今回若干明るい兆しが見えたところでは、家計調査ベースでの就業者数が前月比+33.1万人と3ヵ月振りに増加したこと、さらに失業者が就職活動を再開したことによる労働参加率の上昇(7月の63.9%から64.0%へ上昇)、非自発的失業者(レイオフ)が7月の59.4%から58.8%に低下したことなどが挙げられます。ただ、相変わらず失業者全体に占める長期失業者の割合はさほど低下しておらず、27週以上の長期失業者割合は42.9%と7月の44.4%からさほど変化しておらず、これで21ヵ月連続で40%台を超えております数値だけみるとあまりピンと来ないかもしれませんが、失業者全体の半数近くが既に27週間(半年)以上失業中と考えると少々恐ろしいところで、国力低下に直結する国民の労働意欲そのものの減退が非常に懸念されるところではあります。

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上記の結果を踏まえ、市場では再びQE3の議論が強まると思われ、QE3での具体的な政策方法、9月FOMCでの導入の可能性などが市場の主要テーマになってくると思われます引続きこれらは債券市場および株式市場の主要テーマになると思われ、為替市場には直接的に大きな動意の要因にはならないかもしれませんが、やはりQE3の導入期待は長期金利の押し下げ要因となりますので、ドル円の反転反騰期待はまた一段と後退してしまったような感じかもしれません。

土曜恒例、今週のおさらいについては次回更新で取り上げたいと思います。

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